ラオスのフェアトレードコーヒーブランド「ドリプロ」

 

 

ラオスで生産されている品種「アラビカ種ティピカ」から、自分たちで焙煎し、製品開発、販売をしている学生団体「フェアトレード ドリップパックプロジェクト」。メンバーの方々に「フェアトレード ドリップパックプロジェクト」について様々なお話を伺いました。

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■商品に対するこだわり

商品に対するこだわり 

―先ほど頂いたコーヒーとても美味しかったです。何かおすすめの飲み方や淹れ方のコツなどはありますでしょうか。

 新鮮さを売りにしているので、ラオスコーヒーを買って頂いたら一週間以内くらいに飲んでいただきたいです。次に大事なのは挽きたてなので、飲む直前に飲む分だけ挽いてもらって淹れていただきたいなと思います。あとは淹れ方、挽き具合、焙煎具合を色々変えてみて、自分の好きな淹れ方を追求してもらうのが、その人にとって一番おいしい飲み方かな、と。また、ラオスのコーヒーは酸味が特徴的なので酸味が苦手だから飲まないというよりはラオスのコーヒーの酸味に是非トライしてもらいたいです。

―パッケージデザインがとても素敵だなと思いました。このデザインにはどのような思いが込められているのでしょうか。

 今年から変わったんですよね。今まではフェアトレードを推していたのですが、自分たちの中では、フェアトレードだから、学生団体だから買ってほしいっていうのも嫌で、そういうものよりはコーヒーとしてキッチンに置いてあるのは、どういうのがいいかなって考えた時に少しクールな感じで、置いてあってもスタイリッシュな感じのものがいいなって話になって、ロゴ自体あとパッケージを変更しました。できるだけ情報を盛り込んで、正面を見ただけでアラビカ種ティピカのコーヒーでフラットビーンなのかピーベリーなのか、あとはローストの度合いなどを分かるようにしました。

 

■「フェアトレード ドリップパックプロジェクト」に対するメンバーの思い

フェアトレード ドリップパックプロジェクト」に対するメンバーの思い…

―ドリプロの活動に参加したきっかけはなんでしょうか。

 (岩井里咲さん)私はもともとコーヒーに興味があったわけでも、ラオスに興味があったわけでもないんです。きっかけは大学一年生の4月に学生団体が集まる新歓のイベントで学生団体を知って、そこから色々調べた結果ドリプロを見つけました。商品企画の仕事をしたいという思いがずっとあって、それを大学生のうちに企業のインターンとかではない形で出来る方法はないのかと考えた時に、ドリプロだったら自分たちで商品のパッケージも作るし普通の会社に入ってやるのとは違う形で、だけど似たようなことが出来るんじゃないかなって思って入りました。

―入ってからかなりコーヒーの勉強などはされたのですか。

 入ってからは色んなコーヒーを飲んでみたりとか、飲み比べをしてみて段々自分の中で分かるようになってきたりだとか、他のメンバーのコーヒーが詳しい人に色々教えてもらいながら学んでいくという感じでした。

(佐野維星さん)結構高校までは真面目ちゃんだったんですよ。高校時代とか勉強漬けで、でも大学になった時に、プチンって切れて、ただただ新しいことに取り組みたいっていう気持ちがありました。新しいことって何だろうって思ったときに、昔から考えていた海外に行きたいっていうのが自分の中に思い浮かんで、本当にフェアトレードもコーヒーもラオスも何もなくて、ただ海外にいける学生団体に入りたいなって考えていました。でもただ旅行感覚で行くんじゃなくて社会の課題に対して真剣に取り組んでいる学生団体を探したらそれがドリプロでした。

(綿引美ノ莉さん)フェアトレードに高校生のころから興味があって、大学生になったらフェアトレードの団体に入っていろいろ勉強したいなと思っていました。自分の大学で探したんですが学校にあった団体が自分の思っているものと違って、他にないか調べたところネットのトップに出てきたのがドリプロで一度連絡をとって話を聞いて参加を決めました。

(鶴巻ひかりさん)高校の時の友達と大学では海外のボランティアに参加しようと話をしていて、2年生になる前の春にやっとフィリピンに行けました。そこでフェアトレード商品を作る体験があって、これだなって自分の中で思って。それからフェアトレード・学生団体って調べたらトップにドリプロがあって、という感じです。

―活動する中で感じるドリプロの魅力とは何でしょうか。

(綿引美ノ莉さん)学生団体なので、自分たちでこうゆうものに挑戦してみたいな、やってみたいなと思ったことを反映させて活動できるのが凄いなって思っています。大きな団体や企業だったら難しいかもしれないことに挑戦できるのが魅力です。

(鶴巻ひかりさん)一人一人が自分これやります!という感じで動いていて、みんなの意欲が凄く、その環境にいると自分もなにかやりたいって思える、活動意欲がここにいるだけで湧いてくるような感覚になるところが魅力だと思います。

―活動をする際に大切にされていることは何でしょうか。

 団体として「生産者と消費者の真のWin-Win」というのを大事にしていて、それを達成できるんだったら何をやっても自由です。ただ逆にすべてがそれに立ち返らないといけないのでそれを常に意識して活動を成り立たせないといけないと思っています。あとは個人の成長です。学生団体でお金を生むことが目的ではなくて、学生団体に入っている各々が成長してほしいという思いで、ラオスの成長と自分たちの成長を大事にしています。

 

■学生が動かす「フェアトレード ドリップパックプロジェクト」

―学生主体の団体ということで学生だけで動かすことが多いと思いますが、どのような点にやりがいを感じ、またどのような点が大変だと思いますか。

 初めは企業じゃできないようなことをやってやろうっていう気持ちになるんですよね。でも実際やってみると、経営やマーケティングってどうやってやるんだろうとか色々な課題にぶつかるんです。そうゆう時に助けてくださるのが、ドリプロを知ってくださった企業の方で、声をかけて下さって色々な機会を提供して下さるんです。学生主体のプロジェクトで活動すること自体は良いと思うんですけど、学生だけで固まってやるのではなくて「学生として」企業さんと付き合い、協力して社会問題などに取り組めているのが一番いい形かなって思います。

―学生団体だからこそできることはなんでしょうか。

 学生の立場としてラオスに行ったときに有利だなと思うのは、「立場」が無いのでJCFCさんにお邪魔してもあまり隠されることは少ないです。例えば企業の調査できたとか、そうゆう肩書で行くと隠されることもあるので、そこは学生ならではの強みだと思います。イベントで販売していて思うのは、コーヒーを買ってくれる人って結構お年寄りの方が多いので、そうゆう方々は孫みたいな感覚で接してくれます。逆に学生の人たちはあまりコーヒーを飲まないんですけど、僕たちの話をよく聞いてくれるんですね。それは別にコーヒーが好きだからというわけではなくて、僕たちの活動が面白いと思って興味を持ってくれます。そうゆう意味では幅広くアプローチできる良い立場なのが、学生なのかなって思いますね。

―社会人になっても続けたいと思いますか。

 ドリプロも学生団体としてやる必要はないなと思っていて、学生団体だからフェアトレードだから買ってほしいわけではないので。そうなると残るのはコーヒーになるので、学生団体である必要性はそこまで感じないのですが、ドリプロは学生団体として残しつつ、僕たちが違う形でやるという考えもあります。ドリプロに参加しているメンバーって学生としてそうゆう活動に興味があって、自分で探して入ったと思うので、学生団体としてのドリプロは残して学生に僕たちが得たような機会を得てもらいたいなと思います。

 

■フェアトレード ドリップパックプロジェクト」による繋がり

―企業さんと学生としてお付き合いしていきたいとおっしゃっていたのですが、活動をされるにあたり、株式会社オルタ―・トレード・ジャパン様や株式会社流通サービス様など様々な方々の協力があると思います。どのようにつながりを作っていかれたのですか。 

 オルタ―・トレード・ジャパンさんとは、スタディツアーの前後にラオスの現状のことを教わったりするんですね。オルタ―・トレード・ジャパンさんが始めたことですので、とても勉強させてもらっています。その時に、ただ情報をもらうだけではなくて、自分たちもスタディツアーの後に報告をしたり、学生ならではの質問をぶつけたりして、同じラオスの社会問題に対して、取り組んでいる立場として、学生とか企業とか関係なしに団体同士として、やっているからこそお付き合いさせてもらっているのかなと思っています。

―生産者の方のお話を実際に足を運び「聞く」ことがすごく大事だと分かりました。お話を伺う際に気を付けていることなどはありますか。

 日本からあらかじめ連絡を取ってとかではなくその日に会った人達なので、日常会話から入ります。後は通訳さんを通しての会話なのでどうしても通訳さんの顔を見てしまいたくなるんですが、そうではなくて実際に現地の人の顔を見ながら、実際に話しているような感じを出しながら話を聞くようにしてました。

 僕(佐野さん)が最初に行ったときは、生活の雰囲気を見ていても凄く困窮している人はいなくて笑顔で話しかけてくれるし、苦しいけど心は豊かなのかなって思って日本に帰ってきますよね。でも帰ってみて箕曲先生に事後授業をしてもらったときに、「それはお客さんが来たらそうゆう顔するよ、笑顔になるよ。でもその笑顔の向こう側にいったいどうゆう問題があって、どうゆう感情を抱いているのか、そこまでをしっかりくみ取ることができないと本当の調査じゃないし、上辺だけのものになっちゃうよ。」って言ってもらって、そうなんだ、気を付けなきゃって思うようになりました。

―1年に一度ラオスを訪れコーヒーの生産者の方と生活を共にし聞き取り調査を行っていることを伺いました。何か印象に残っていることはありますか。

 本当に友好的で、2,3回目には「また来たの!」って感じで向かい入れてくれるんです。一緒にビールとか飲んだり、一晩ファームステイさせてもらって。そんな中で「お前らには期待しているぞ」って言ってもらえるんですよね。本当に僕たち微力なのですが、僕たちの努力を見てくれて、頑張ってくれって言ってくれるのはうれしいです。

―家計調査を行っていると伺いましたが、調査をしている中で変化はありましたか。

 大きな変化は無かったですね。実際には家計調査にいっている農民の方ってこちらがランダムで選ぶのではなくて、村の村長にあそこの家に家計調査しに行ってよって言われるのが実態で、そうなると家計の状況を隠すことが出来ますよね。ただいいところだけを選んで紹介したりすることもあるので、そうゆうところはまた新しく家計調査の仕方を見直してより正確な方法で結果を出したいと思っています。それは課題ですね。

―こちらの商品の価格というのはどのように決めていらっしゃるのですか。

 この商品をオルタ―・トレード・ジャパンさんが生産者の人から買っているときに、フェアトレードの定義としてお互い納得がいく価格を決定しているので、別にここから出たお金で、生産者に何か買うとか決まっているわけではないです。実際は原価ギリギリで販売しているのではなく利益は半分くらいです。なぜかというと自分たちの活動を回すためで、自分たちはボランティアっていうよりはビジネスとしてやりたいっていう一面があって。その理由は、生産者であるラオスの人に持続的に長期にわたって支援したいからです。もし、自分たちの団体が潰れたら、それが叶わなくなってしまいます。イベントに参加した時に交通費とかいろんなお金が掛かりますよね。それを賄うために、運営費を考えた値段で価格を設定しています。

―ドリカフェというカフェをされているようですが、商品を置かせていただくのではなく自分たちの手で直接買ってくださる方に商品をお渡しできたり、飲んでいるのを自分たちの目で見ることが出来たりするのはどのような意味がありますか。

 やはり商品だけを見ていただいてもわからないことってたくさんあると思うんですよ。私たちが直接売ることによって、聞いてきてくれたりする人もいるのでその場で応えることが出来たり、どうゆう活動をしているのか、どのような経緯で、どうゆう農家の人が作っているのかとか、直接話せるっていうのは信頼にもつながると思います。また売りにしている焼きたてもその場で焼いているので、自分たちが説明することによって、焼きたてっておいしいんだなぁって知ってもらえる。自分たちの製品に付加価値が付くって感じですかね。

 

 

―レンタルカフェでやられているとお伺いしたのですが、今後店舗を持ちたいなどはありますか。

 あります。自分たちはインカレで拠点がないんですよね。やはり自分たちの商品を直接手渡せる場としてもそうゆう場所が欲しいねっていう話を最近しています。最初は無料で貸し出してくれるところを探していたんですけど、なかなか見つからなくて。青梅のレンタルスペースを借りることが出来るということだったのでお借りしたのですが、目標としては、自分たちでドリプロのカフェを出すのが目標です。

 

■フェアトレード ドリップパックプロジェクト」が描く将来像

―今店舗を持ちたいというお話もありましたが、今後ドリプロの活動を展開していくプランなどはありますか。

 本当に拠点づくりは大事だなと思っています。何も拠点がないと、せっかく焼きたてのコーヒーがあっても、ネットだと時間が掛かってしまうし、イベントがあってもイベントまで待たなくてはいけないので。あと日本の消費者に知ってもらうには、ドリプロの中で焼ける人を増やすっていう教育の話もあります。あとは新鮮なコーヒーということで今はオルタ―・トレード・ジャパンさんに間に入ってもらっていますけど、それも自分たちで買い付けてきて最初から最後までドリプロで行い、どこにも通さないで消費者にお届けしたいっていう思いはあります。

―この活動を通して目指すラオス、日本それぞれの将来像は何でしょうか。

 フェアトレードという言葉がなくなったら嬉しいです。今はラオスがフェアトレードなどの支援の下で成り立っているっていうのがありますけど、それによってどんどん豊かになって、日本とか先進国と並ぶようになった時に、フェアトレードとか昔あってそのおかげで良くなったよねって、フェアトレードが過去のものになったら自分たちは成功なのかなって思います。フェアトレードっていう言葉がなくなったら、ラオスとしても、日本としても良くなるのではないか、と。あとは、日本ではラオス=コーヒー美味しいよねっていう認識が広がって欲しいです。

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